2011年1月2日

C・ダグラス・ラミス氏の「普通の国になりましょう」大月書店を読了。海兵隊ご出身の著者による、軍隊批判・平和主義の論述。やはり軍隊の性質についての論の所が説得力をおおいに感じた。

付け加えるならば、軍隊に限らないが、強制力を行使する類の組織は、組織全体の士気が崩壊しない限りは、組織の末端が被害を受けても、目的は遂行される。これを組織の個々人や強制力を行使される側の個々人がわかり、予見してしまうので、例えば、強制力を行使されなくても威嚇効果があったり、例えば、士気が高い組織の個人は、「大船に乗ったつもりで」自らの生命を積極的に危険にしたがったり、例えば、組織全体の士気の維持等のために、全体が劣勢のときに、組織はその末端に不利な戦術を強制する作戦を行ったりする、のではないか。

初出2009年12月7日(月)