11月14日

第一次大戦発生の原因を、同盟・協商外交にもとめる意見は、英国の覇権に反対するためはないかと思う。抽象的・理想的には、全世界で、国民国家制度や、国家同盟制度を廃止すれば、国家間の戦争は減少するのであろうか。

国民国家制度に関し、独逸が強化されたのが第一次大戦発生の遠因から中程度の因果関係を持つ原因という説は少しだけ説得力が感じられた。戦争資源の長期的視点での結束化だ。他の国はどうか。

オスマン帝国が衰退し、バルカン半島でロシアとオーストリアの利益対立が生じため、という説にも少し納得してしまった。利益対立が原因で、同盟・協商は手段である。抽象的には、稀少物の奪い合いは、戦いの原因の一つであろうから、これを組織的営為にあてはめて、納得したくなるものなのであろう。ところで、蜜柑を取り合う二者が、よく話し合ったら、中身が欲しい者と、マーマレードの為に皮が欲しい者の二者であったなどという、Win-Winな関係なんて、確率としてそう簡単に訪れるものなのか。

第一次大戦発生の近因・最終解発要因は、露西亜ニコライ二世氏の総動員に小モルトケ氏が触発されて、シュリーフェンプランを発動したため、という説にも共感する。硬直的動員制度という短期的視点から観測した前線への戦争資源の結束化だ。

結局、原因に関し、事が起きるまでは、これらのいろいろの危険を制御できるかもしれないという思いを持ったまま、これらが同時に起きてしまったのかもしれない。

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2012-04-14
イギリス首相氏が、党首討論の要諦を訊かれて、バナナと紅茶と笑顔だと答えたという。日本の軍事関連技術も、これからもしかしたら実質的に入手できそうな折に、旧植民地産出品と笑い?アジア人に対し、バナナと言うときの意味を知っているであろう首相氏。